株式会社十六銀行
おもてなし規格認証2019 紺認証取得企業インタビュー
十六銀行は1877年(明治10年)10月、渋沢栄一率いる第一国立銀行指導の下、第十六国立銀行として開設された銀行であり、本年10月で創立142年となります。
「国立銀行」とは言うものの国や政府が出資した訳でなく、地元財界人、商工業者等が発起人となり「地元の発展のために設立した銀行」で、当時は藩の財政を引き継いで設立された銀行が大半であるなか、十六銀行は市民からの出資によって設立され、「市民による市民のための銀行」がルーツとなっています。お客さま本位の運営方針は、時代を経ても引き継がれ、現在も地域社会への貢献と顧客満足度向上に注力されています。
2019年3月、金融業界では初となる「おもてなし規格認証2019 紺認証」(以下、紺認証)を3店舗(本店営業部、高山支店、岐南支店)で、また、これら以外の全営業部店156店舗(※バーチャル3店舗を除く。PLAZA JUROKU支店、外貨両替ショップを含む)で紅認証を取得された同社 取締役常務執行役員 秋葉和人氏にお話を伺いました。
- 事業所URL https://www.juroku.co.jp/
(取材:角 俊英)
はじめに、おもてなし規格認証の取得の目的について教えてください。
金融業界において、全国で初めて紺認証を取得することで、顧客満足度を高い水準で堅持し、地域社会と共生、地域経済の持続的発展に寄与し、お客さまの期待を基に、弊行従業員の意欲・能力を引き出すことを目的としております。
言葉や形では表現しにくい『サービス』を細分化し、棚卸しすることで見える化し、それを今よりも高いレベルで継続させることが人材教育となり、競合他行との差別化、リピート顧客の囲い込みと新規顧客獲得を目指しております。お客さまがご満足戴けるよう創意工夫を重ねることにより、幣行従業員の成長も促し、仕事の喜びや達成感を感じることにより、働くモチベーション向上に資することを目指しております。
実際に審査を受けての感想はいかがでしたか?
さまざまな金融サービス業のなかにあって地方銀行である十六銀行は、地域に密着し、地域に貢献できるよう数多くの営業部店を有しており、弊行の営業部店数は150店舗を超えております。
常に高品質なサービスや提案を提供できるよう行内通達、連絡事項等で周知徹底しているものの、銀行業務は多岐に亘り、営業部店担当者のスキルによっては「できていること、できていないこと」が不明確で曖昧となっているケースもあり、営業現場の責任者である各支店長から見えないことも時折あります。支店長が「全部できているはずだ」と思っていても、担当者スキルには差異があり、場合によっては苦情が発生することもあります。
従いまして「見える化」によって「何ができていて、何ができていないか」を把握できれば、どのような改善を、どのようなスピードですべきかを認識することとなり、今まで以上に自律的に考え、行動できる組織となることを目指しています。
紺認証の取得により、お客さまに弊行への期待感を高めて頂き、紺認証レベルに相応しい接遇・サービスの提供、店舗設備の美化維持など責任感や意識、十六銀行職員としてのプライドも大いに高まりました。
また、審査員による現地審査では、様々な業種を横断的に診ている審査員の方からの指摘やアドバイスが新鮮であり、大変勉強になりました。
岐南支店では、土日祝日営業の開始や斬新な店舗デザインなど、新しい取り組みをされていますが、その目的と具体的な内容を教えてください。
平成29年10月に新「岐南支店」がオープン、土日祝営業を行う"ホリデーじゅうろく岐南"としても同時オープンしました。新「岐南支店」は、お客さまが"さらに便利"に、"より快適"にご利用いただけるよう質の高い金融サービスを提供し、より一層ご愛顧いただける店舗を目指してまいります。"ホリデーじゅうろく岐南"は休日も営業しており、住宅街の方向に開口部を広げて建設しております。
北に向くことで大きな開口部をカーテンで塞ぐことなく、自然光をいっぱい取り込んだ明るいお店で地域の方々をお待ちしています。
平日になかなか銀行に行けないお客さまや、ゆっくりご相談する時間が作れなかったお客さまなどもお気軽にご利用いただける店舗となっています。
今回、紺認証取得を機にどのような活動を進めていかれますか?
十六銀行グループの長期ビジョンである「お客さまから必要とされ、お客さまとともに成長する金融グループ」を実現すべく、お客さまや従業員の声を活かし、顧客接点業務に傾注し、バックオフィス業務のムリ、ムダ、ムラを低減させるよう注力していきたい。
また、『心のバリアフリー』に関する理解を深め、更に組織内に浸透させていきたいと考えています。『心のバリアフリー』は、さまざまな心身の特性や考え方を持つすべての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支え合うことであります。そのためには、一人一人が具体的な行動を起こし継続して取り組んでまいります。
今後も認証を取得された事業所の方のお声をご紹介していきますので、ぜひご覧ください。