第7回ホスピタリティを語る集い
会場:アイビーホール青学会館
講師:ザ・リッツ・カールトン・ホテル日本支社長 高野 登氏
リッツ・カールトンのモットーである“We are Ladies&Gentlemen serving Ladies&Gentlemen”という言葉は、ホテル業界の方に留まらず、多くの方々が一度は耳にされたことがあると思います。
私はこの言葉を「豊かなサービスを提供するには、働く我々も豊かな人間性を身につける必要がある」と解釈しています。そして同時に企業の側には、働く人を単なる人手と考えるのではなく、多くの可能性を秘めた人材としていかにその能力、エネルギーを引き出すか、つまり採用、教育訓練、労務、組織というヒューマン・リソース・マネジメントの仕組みをいかにつくるかが重要であり、そこにこそホスピタリティビジネスを成功させるための鍵があると考えています。
「ホスピタリティ」とは、優しさ、思いやり、親切心などの人間としての心、気持の表現であり、情緒的、精神的なもので、どちらかと言うと、ビジネスとは対極に位置するもののように捉えられがちですが、ホスピタリティビジネスに身を置く我々にとっては、サービスのフロントラインにおいていかにしてお客様にホスピタリティを実現するための仕組みをつくるかも同時にビジネスを成功させる上で欠く事のできない大切な課題です。
私はそれを「ホスピタリティにおける文化と科学の融合」と呼んでいます。
このホスピタリティの2つの側面を見事に融合しているのがリッツ・カールトンです。今回の高野氏のお話では、リッツ・カールトンがいかにしてホスピタリティを戦略的にマネジメントしているかをご理解頂けたことと思います。また、お話の中から様々なヒントや示唆が得られたのではないかと思います。
トーマス アンド チカライシ株式会社 代表取締役 力石寛夫氏